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対決では先輩・長井に一日の長があったのか、6-5の接戦で長井に軍配が上がったのである。長井VS国分の準決勝戦は、元気のいい長井相手にじっくりとした構えからの上段背刀打ちなどで3ポイントを上げた国分が決勝進出を果たした。

 

藤井栄治、怒濤の快進撃-!

 

一方、反対のブロックでは少々異変が起きていた。95年、96年全日本準優勝の榎戸哲也(栃木)が初戦(2回戦)で姿を消したのだ。榎戸を葬った相手は藤井栄治(山口)。現在、山口鴻城高校の教員として空手道部の指導に当たる藤井は、10月に行われたなみはや国体に実に8年ぶりに出場し、いきなり中量級優勝を飾った。そのずんぐりとした体系に似つかわしくない機敏な動きとパワフルな突進力で、華麗な足技を信条とする榎戸を翻弄。場外へ2回押し出して1ポイントを頂くなどして3-1で榎戸を沈めたのである。

榎戸を敗って勢いに乗る藤井は、続く3回戦 保谷剛央(神奈川)、4回戦では菱谷孝仁(実業団)を次々に破って準決勝進出。反対から上がってきた樋口大樹(長野)との対戦となった。現在、日本体育大学に所属する樋口は、昨年全日本3位、なみはや同体中量級3位等、ここ数年、目に見える成長を遂げている。逆構え同士の一戦はしかし、パワーとテクニックで勝る藤井が、相手の蹴りをさばいての中段突きなどで3ポイントを挙げて樋口を退け、初の全日本決勝まで駒を進めた。

国体優勝者同士の頂上対決軍配は藤井に……

 

国分利人(千葉)VS藤井栄治(山口)の決勝戦。いわば、なみはや国体重量級と中量級の優勝者同士の頂上対決となった。

パワフルかつスピーディな動きの藤井。対する国分はどっしりと構える。勝負はお互い攻めあぐねた膠着状態から1分半経過したところで藤井の放った上段突きが1ポイントとなり、続いて国分の虚を突いた上段回し蹴りが一本となって藤井が大きくリードを奪う。

得意の背刀打ちをきめようかと飛び込む国分だったが、逆にがら空きになった中段へ逆突きを決めた藤井がまたしても一本! 残り時間がなくなったところで国分も中段突きで一矢を報いるも、5-1の圧勝で前年チャンピオンを降した藤井が全日本チャンピオンを

 

 

 

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