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ご 挨 拶

 

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(財)全日本剣道道場連盟

元 文部大臣

 

会長 松永 光

 

第15回全日本剣道道場対抗優勝大会並びに全日本小、中学生女子個人選抜錬成大会が関係各位の皆様のご支援と岐阜県剣道道場連盟の主管により、盛大に開催されますことは私の喜びとするところであります。

昭和38年、30有余の同志と共に発会いたしました本連盟は、その趣旨に賛同する同志相集まり2,050会員道場を擁する団体となりました。連盟発会と時をほぼ同じく開催した全日本少年剣道錬成大会もお陰様で32回を迎えて、去る7月30日、31日の両日、橋本龍太郎総理大臣、小杉隆文部大臣ご臨席のもと日本武道館で盛大に開催することができました。特に橋本総理には剣道具を着用し、5人の代表選手にご指導をいただきました。これも皆様方のご支援ご協力の賜と思い、この場をおかりしまして心よりお礼申し上げます。

道場は斯道発展の底辺をなすものであり、戦後剣道復活後40年間その普及発展に寄与してきました。特に現在の一般剣士の半数は各道場によって育てられていると言って過言ではありません。本日の大会は少年剣士、先輩、指導者、そのて館長によってチームが編成されています。いみじくも第一回大会で“師弟同行の精神で云々”との力強い選手宣誓がなされましたが、これが継承され今日までまいりました。この精神の実践躬行こそ少年剣道を発展させ、隆盛に赴かせることになるとおもいます。

剣道の目的は、剣の修練による人間形成の道であります。そのためには強健な身体と強固な意志、更に叡知が必要です。若い時代に人格完成という高い理想を持ち、剣道修業を通じて自己陶治を続けられるならば、必ずや成果が得られるものと思います。今回出場する少年達が先生、先輩方の所作や試合を通じて学ことは、意義あることです。同時に行われます女子の小、中学生個人選抜試合は、女子剣道の隆盛に役立ち、全国の少女剣士に大きな夢を与えるものと信じます。良妻賢母の家庭こそ、青少年育成の要だと思います。剣道の経験を持つお母さんが増える事は今後のわが国の剣道を一段と充実発展させることになると思います。選手各位は各道場の伝統と精神を体して、正々堂々と勝負せられんことを期待します。各位の奮闘を切に祈るものです。終りに、本大会開催にあたりご協力を戴きました岐阜県剣道道場連盟、その他関係各位に心から感謝の誠を捧げまして、私の挨拶と致します。

 

 

 

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