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C. 超音波所見とGOT値

表10に示したように Poblaclon ?と San Narcisoの超音波所見1の群にそれぞれ18%と4%、San Pedroと Malabo の超音波所見1の群に17%と7%、超音波所見3の群に40%と17%のGOT値の上昇を認めたが、そのうちの2例以外は100 IU/1以下の軽度の上昇に留まっていた。

 

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D. 超音波所見とGPT値

表11に示すようにGPT値については Malabo の超音波所見1の群に3%の上昇を認めたのみであり、その値も100 IU/1以下の軽度のものであった。肝細胞の逸脱酵素であるGOT、GPTの検査結果からすると、調査した4村落の平均B型肝炎抗体陽性率は40%であったが現在活動性の肝炎の患者は少ないと推測される。

 

 

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E. 超音波所見とアルカリフォスファターゼ(A1-P)値

表12に各村落の A1-P 値を示したが、各村落とも住血吸虫症による超音波所見上の変化が進むほど異常値を示す割合が減少する傾向を示した。A1-P値は主に骨疾患と肝・胆道疾患で上昇するので、今回の検査結果ではA1-P値と住血吸虫症による肝障害との相関は認められなかった。

 

 

 

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