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C. 超音波検査

超音波検査はポータブル診断装置(Aloka SSD-20)を用いて肝臓と脾臓及び門脈系について行った。超音波画像の判定は国立国際医療センター・国際医療協力局医師の大前比呂思博士と千種の2名で★大前(1992)の診断基準に従って行った。脾腫の有無については触診所見も加味して判定した。

超音波所見 Type 0:Within normal limits

Type 1:Linear pattern

Type 2:Tubular pattern

Type 3:Network pattern

 

★大前(1992)の文献

Hiroshi 0hmae, Manami Tanaka, Masataka Hayashi, Yasushi Matsuzaki, Yoshihisa Kurosaki, Bayani L. Blas, Gerundio G. Portillo, Orland S. Sy, Yuji Irie and Kazuo Yasuraoka (1992) : Ultrasonographic and serologic abnormalities in Schistosoma japonicum infection in Leyte, the Philippines, Am. J. Trop. Med. Hyg. 46:89-98

 

D. 酵素抗体法(ELISA)

採血は前腕正中皮静脈の静脈穿刺でミンドロ島SCTの臨床検査技師により行われ、採血後血清を分離し防腐剤としてアジ化ナトリウムを添加して獨協医科大学に搬送し、ELISAを実施した。ELISAは日本住血吸虫の虫卵抗原を用いて、猫協医科大学・医動物学教室の桐木雅史博士により行われた。尚、血清は200倍にHRP(horseradishperoxidase)は7,000倍に希釈した。吸光度(O. D. 値)0.2以上を陽性と判定した。

 

E. 血清生化学的肝臓機能検査

Dと同様に採血したものを獨協医科大学に搬送し、下記の項目について三菱化学ビーシーエルに検査を依頼した。

検査項目:B型肝炎抗体値、C型肝炎抗体値、GOT値、CPT値、アルカリフォスファターゼ(Al-P)値、γ-GTP値、コリンエステラーゼ(Ch-E)値

 

 

 

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