6.3 試験台車の基本設計
前節迄の調査及び解析結果をもとに試験台試験を行うことを想定して、試験台車の基本設計を行った。
開発目的にも述べたように、使用目的によって1軸台車に求められる寸法的要求は多岐に亘るため、地方交通用車両を対象にした基本的な走り装置としての性能が試験できるものにねらいを絞って台車諸元を設定した。
車輪直径 760mm
軸 重 11ton
軌 間 1,435mmを基本とし、輪軸を取り換えて1,065mmも試験できるようにする。
最高速度 100km/h以上
懸架方式 一次ばね ゴムばね 二次ばね 金属コイルばねの二段ばね方式
けん引方式 一本リンク式
ブレーキ装置 車輪踏面片押し式ユニットブレーキ
動台車の場合は、車体装架のエンジン又は電動機からカルダン軸で輪軸中央の歯車装置を駆動する直角駆動方式を想定している。
又、常用最高速度100km/hを大きく越えて高速での安定性の限界をテストする場合を想定して、ヨーダンパが左右に各1本取付けられる構成とした。
尚、基本設計は操舵機構を持たないものとした。
図1に試験台車の基本設計構想図を示す。