この式は、実は前後の台車上の車体が分割され、2質量モデルとして独立に運動することを意味する。この式は、厳密に車体の狂いに対する応答を与えるものではないが、従来の2軸台車車両の応答の経験で言えは、軌道狂いとの関係を論じ、狂いの整正特性を論ずる程度であれば十分の精度をもっていることが知られている1)。当面これにより検討を進めるものとする。
(3) 試作台車に関する解析
1) 係 数
上記の式において、現在試作が進められている台車の値を示すと次のようになる。
m = 9.25×103 kg
m1 = 500 kg
2k2 = 9.33×105 N/m
2c2 = 8.2×104 Ns/m
2k1 = 1.86×107 N/m
2c1 = 0
2) 固有振動数
固有振動数は次のように与えられた。
f1 = 1.56 Hz
f2 = 31.5 Hz
3) 乗心地レベルの8時間暴露限界と車体の周波数応答
車体の加速度応答を地上1mmの狂いに対して求め、乗心地レベルと比較したのが図2である。これによれば1.6Hzの固有振動による応答が僅かにみられ、この