数値計算結果
図3は計算結果の一例を示したものである。図にみられるように、速度が低いところでは全てのα<0となり蛇行動は安定となる。しかし、速度が上昇して22m/sになるとα>0となり蛇行動が発生する。この蛇行動は車体の下心ローリングを主にした振動で速度31m/sで再び蛇行動は安定となる。この蛇行動の不安定度は小さく、車体懸架のばね定数又は減衰の値を適当に選ぶことにより蛇行動の不安定となることをさけることができる。この車体下心ローリングを伴う蛇行動の他に車体のヨーイング等車体が大きく振動する蛇行動は車体蛇行動と呼ばれていて、高速では一般に安定となる。これに対し、高速で発生する台車の振動が大きくなる台車蛇行動では一旦不安定となると速度とともに不安定度が急激に増大するため、その安定性に関しては十分余裕のある設計をしおく必要がある。
枕ばねの左右ばね定数と蛇行動安定性
図4は枕ばねの左右ばね定数kTY=kTX と蛇行動限界速度との関係を示した