例外的な存在であるハンガリー、ラトヴィア、リトアニア(カウンシル制と多層制自治を採用)を除けば、旧社会主義国は、ロシアとチェコ・ポーランドを両極とする軸上のいずれかに位置する。1994年頃には、東欧のほとんどの国が集権型に属していたが、ちょうどその頃から過度の集権化の弊害が自覚され、県の再自治体化、中二階構造の再導入を内容とする揺れ戻し=再分権化の動きが起こった。家田修によれば、この再分権化を首尾よく進めたのは(チェコ、ポーランドのような東中欧
*本稿を準備するにあたって、国際文化会館新渡戸フェローシップの援助を受けた。