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(2)介護保険制度の概要

ア 被保険者

介護保険制度は、高齢化に伴う介護の問題への対応、すなわち、高齢者が寝たきりとなったときにその人らしい自立した生活をしたり、できる範囲以内の能力を生かして、尊厳を持って生活をしたりすることなどを支援するということが出発点であるので、被保険者は65歳以上の者としている。

しかし、65歳以上の者のみでは必要な費用を賄うことができず財政的に成り立たないので、若年者の協力が必要となってくる。また、64歳や63歳など、65歳に達するまで数年残している者についても手当が必要ではないかという議論もあり、少なくとも高齢者と同様な要介護状態の者には介護保険によるサービスが必要であると判断し、第2号被保険者という区分を設定したところである。また、介護保険というのは家庭内の扶養を社会化することであり、自分の親を扶養する年代の者は自分の親に対するサービスという点で介護保険の恩恵を受けるといえることから、第2号被保険者ということで位置付けたものである。

 

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イ 費用

平成7年度の介護費用は約2兆円であるが、平成12年度には約4兆2,000億円(平成7年度価格)になると推計されている。介護保険制度においては、これを利用者負担1割として残りを公費半分、保険料半分としている。公費の内訳は国が25%、都道府県・市町村が12.5%という構成である。

 

 

 

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