2. 若者の生活行動(余暇生活など)の現状
若者の生活行動は、アンケートやインタビュー結果から、対象別に次のようにまとめられる。
【香住高校3年生の場合】
○ 通学には香住地区在住者は徒歩か自転車を利用。他地区ではJRの利用が多い。通学所要時間は概ね30分以内である。
○ よくする遊びは「ゲーム、テレビゲーム」、「友達との雑談」、「海水浴、水泳」、「釣り」、「カラオケ」である。
○ よく遊びにいく場所は「豊岡市」、次いで「鳥取市」が多い。
【地元若手グループの場合】
○ 休みの日の活動としては、「ショッピング」、「自宅でくつろぐ」、「ドライブ」が多い。
○ よく遊びにいく場所として「豊岡市」と「鳥取市」のウェイトが高まる。逆に本町で遊ぶ人はほとんどみられなくなる。
○ まちづくり活動では、他の委員などを兼任している人が半数以上を占め、生活の中にまちづくり活動が定着している。
【Uターン者の場合】
○ 休みの日の活動としては、「ショッピング」、「自宅でくつろぐ」、「ドライブ」が多い。
○ よく遊びにいく場所として「豊岡市」、「鳥取市」が突出して多い。本町で遊ぶ人はアンケート結果では皆無である。
○ まちづくり活動に対しては、特に何もしていない人、今後も関わる意向のない人が多く、消極的、無関心層が多い。
【子供のいる若い夫婦】
○ 民宿経営、農業など家業があるので育児には専念できず、また趣味活動もできない。
○ 子供が保育園、幼稚園に上がる頃になると知り合いができ、地域との関わりもできる。
○ 町内には親子レクリエーシヨンの場として適当な施設がないので町外の施設を利用している。
○ 町内に老人ホームができたので、ショートステイなどの利用が可能になり、高齢者介護が軽減された。
「豊岡市」と「鳥取市」を遊び場としているのは、高校生も社会人も変わりがないが、高校卒業後に車の免計を取得すると行動範囲が広がることから、社会人では本町の遊び場としてのウェイトは低くなる傾向がある。
また、子供のいる若い主婦については、町内に老人ホームが整備されて高齢者の介護サービスがより身近に受けられるようになったため、介護負担は軽減されたが、家業の手伝いと育児によって余暇機会はほとんどもてないのが現状となっている。
3. 子供の保育、教育などに対する意識
子供のいる若い主婦を対象としたインタビューより、子育て環境の実態と不満点として、次のことが共通意見として出され、子育て環境整備として「親子で利用できる余暇活動施設の整備(スポーツ、レクリエーション、文化施設など)」と「親子で楽しめる文化イベントの充実」が望まれている。
○ 少し昔までは、子供の面倒をみていて家業を手伝えないでいると、姑や近所の目が気になったが、徐々にそのような風潮は消えつつある。
○ 町内には子供の小学校の親子レクリエーション行事で利用できる施設がなく、いつも町外の施設を利用することになり不便である。
○ 大屋町や日高町ではピアニストを招いての公演など、質の高い芸術鑑賞機会があるが、本町では子供の頃から質の高い文化、本物の文化に触れさせる機会が乏しい。