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(2) 主要産業の動向

本町の産業を生産額でみると、工業(平成6年:329億6,000万円)、商業(平成6年:231億1,200万円、※飲食店を除く)、宿泊業(推計100億円)、漁業(平成7年58億3,900万円)、農業(平成6年:10億9,400万円)の順となっている。工業においては、年間出荷額の9割を水産加工を中心とする食料品製造業(281億2,100万円)が占め、また、観光においても宿泊業が1業種で農・漁業を上回る売上げがみられ、文字通り「水産加工とカニすきの町」としての特徴を表している。

 

ア 農業の状況

本町の総農家戸数は786戸(平成7年)で、近年、一貫して減少傾向にあり、特に兼業農家の減少が目立っている。また、農業従事者の半数以上は65歳以上であり、高齢化も進行している。

主要品目は米と20世紀梨で両方を栽培している農家が多い。20世紀梨は県下1位の生産量を誇るが、斜面地における栽培のため、袋掛けやモノレール敷設、雪対策など栽培コストが高く、また、米と栽培期間が重なることから重労働となり、農家の積極展開は困難な状況にある。

全国ブランドを有する但馬年は146頭飼育されている(うち、繁殖年は57頭)が、「よしつる牛」は生産者の高齢化により、1戸あたり飼育数は減少、販売価格も下降気味であり、現状維持が精一杯の状態である。

農業粗生産額は10億9,400万円(平成6年)で減少傾向にあり、生産農業所得も5億4,700万円(同)で昭和63年(1988年)以降微減傾向にある。

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