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る。情報提供に際しては、情報提供の事前評価をおこなった上で実施する必要がある。

 

(3)運用の方法について

 

住民向けGISの運用に関しては、以下の事項を検討する必要がある。

 

ア 情報提供の主体

地域情報通信システムの運営主体は自治体または第3セクターである場合が多いが、本調査研究対象とする住民向けGISでは、アンケート結果にもあるように、自治体が保有する情報から民間企業の保有する情報など多様な情報の提供をおこなうこと、防災情報や医療・福祉といった低収益のサービス事業にも取り組めることなどを考慮すると、現時点では第3セクター形式の運用が適していると考えられる。また第3セクターは自治体と比較して制度上の様々な制約にとらわれず柔軟に対応でき、運営の効率化がはかれるという利点もある。

第3セクターには公共団体の出資がほとんどの場合から、民間企業の出資がほとんどの場合まで様々であり、その形態については、具体的な提供の内容や採算性を考慮し決定する必要がある。

なお、運営主体については、今後の動向について引き続き留意する必要がある。

 

イ 利用の促進

限られた住民だけでなく、広く一般住民がその存在を知り利用するために、利用機会の拡充を図る必要がある。特に、GISの利用経験者が少ないという点を考慮し、生涯学習や学校教育の現場などで、どのように活用すれば便利か、どのような利用方法があるかなどを含めたアピールが必要である。

 

ウ 費用の負担

情報の整備及び提供のための維持管理については、その費用を誰がどのように負担するかも検討する必要がある。

市が全額負担し、情報提供はすべて無償とする考え方もあれば、受益者負担の原則に従い、実費を請求する考え方もある。

 

エ データの維持

行政内部で管理しているGISのデータを住民向けGISに提供する際、その提供の基準、時期、担当部署、方法などについて検討する必要がある。

また、商店の情報など行政内部で保持していない情報についても、その取得、更新などについて検討する必要がある。

 

オ セキュリティ対策

個人情報の保護は当然のことであるが、それ以外でも情報の破壊や改ざんなどの障害について、その防止策、発生時の対応策及び復旧の方法について検討する必要がある。

 

 

 

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