4.城北地域におけるレクリエーション拠点機能の確立
前項ではグリーンツーリズムの観点から主として本地域内でのレクリエーション活動形態(活動のメニュー)について示したが、種々の活動パターンを効果的に展開するためには、資源や活動の拠り所となる施設の展開システムが必要であり、そのシステムとしてエコミュージアムの可能性を示した。
本地域のレクリエーション活動展開では、地域全体がひとつの大きなレクリエーションフィールドであり、その中に様々なレクリエーション資源が存在し、個々の資源間が有機的に活用されるような仕組みを想定する。これは、特定の地域全体を開かれたミュージアムとして考え、資源が存在する地点において活かしていくエコミュージアムのシステムを参考とするものである。
このようなシステムでは、コア(全体の中心となる機能、特定の地域やカテゴリー毎の代表あるいは中心的機能)、サテライト(地域に存在する個別の施設、資源)のような機能分担がなされ、それぞれが途切れることなくネットワークしている状況を創出する。これを本地域で考えると、全体のレクリエーション活動をサポートするとともに情報の集約発信などを担うコア機能として“水”“山林”“農”“技”などのカテゴリーを代表する活動交流拠点(ステーション)が適宜配置され、景観道路や田舎歩き、散策のためのルートなどでサテライトをつないでいくような形態となろう。そしてそのシステムをベースとして各種のツーリズム型レクリエーション活動が展開される。