2 赤城西麓地区農業投資総合調査報告書(概要)
第1編 概括調査
1 地域の概況
・ 本地域は赤城山の西北麓に位置し、勢多郡赤城村、利根郡昭和村及び利根村の3村にまたがる、赤城火山の溶岩台地上にある。
・ 前橋市から30km圏に属し、周辺には国道17号線、120号線、JR上越線、関越自動車道が通る。
・ 人口はS55年現在28,490人で、S40〜55年では3村共漸減傾向にあるが、50年代に入ってからの5年間では、増加傾向が見られる。
・ 第一次産業人口は3村共に減少を続け、第二次、第三次産業人口は増加している。
・ 基幹産業は3村共農業で、野菜、養蚕、畜産、コンニャク等が基幹的作物である。
2 農業生産形態及び農業構造の状況
・ 事業農家、第1種兼業農家は減少しているが、第2種兼業農家は増加している。
・ 農家規模は大規模農家と小規模農家の分化が進行している。
・ 経営耕地面積はやや減少傾向にあるが、施設(ハウス)面積は著しく増加している。
3 事業の概要
・ 本事業は野菜、コンニャク、酪農を軸として設定された広域営農団地の基幹農道整備事業として実施された。
・ 酪農は共業化による多頭化飼育を目標とし、農業経営の近代化を図るため、区域内の幹線、支線道路沿いに大規模コンニャク製粉工場や集荷所などの施設を建設する。
・ 事業主体:群馬県
工期 :S45〜54年
事業費 :決算ベース/2,351百万円 スライドベース/4,417百万円
受益面積:計画/4,109ha
(水田2.5%、畑79.5%、樹園地18.0%)
実績/4,026ha
受益戸数:計画/1,871戸 実績/1,628戸
道路延長:20,501m(幅員8.0m)
4 農業生産の状況と農業投資効果
・ 事業後の変化を見ると、粗生産額でコンニャクは1位となり、野菜は大幅に伸び、高原野菜の供給基地となりった。畜産、養蚕も順調に伸び、近代化施設の整備も進み、経営の合理化・安定化も図られ、一大営農団地が形成された。