(6) 広域連携の具体的活動事例
連携組織: 中国山地県境市町村連絡協議会「県境サミット」
中国山地の中央部、鳥取・島根・岡山・広島4県の県境に接した16市町村で構成された協議会。この圏域は過去「たたら製鉄、和牛、製炭」という3つの共通産業基盤の上に交流を図り栄えていた。しかしこれらの産業の衰退とともに圏域の交流も途絶えがちになった。「県境サミット」はこの圏域に再び交流の輪を広げながら、過疎・高齢化などの諸問題に立ち向かい、「森林文化都市圏」の創出をめざしている。
ア 県境サミットの理念と森林都市圏構想
(7) 理念
?「パートナーであってライバル、ライバルであってパートナー」
各市町村は独自のまちづくりを進めているが、ときには連携しあい競争しあうという緊張感をもつた関係を保つ。
?「情報の交換・公開」
互いのまちの情報を交換しあう。広報の交換はもとより、主要計画などを話しあう。また県境サミットの活動を圏域の住民に公開していく。
?「新しい交流ステージの創出」
県境サミットは、中山間地域の中核のない地域で自らのまちがどれだけの交流圏を持てるかという実験でもある。
?「都市的環境インフラの整備」
「森林都市圏」構想として、中山間地で豊富な自然環境を維持しつつ、快適な居住環境を創る。
?「水源地帯としての役割」
中国山地の主要河川の水源地であるこの地域のアイデンティティでもある。