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第6章 事業推進の考え方

 

1 基本的な考え方

 

本調査研究は、福島県の中山間地域である会津地域と阿武隈地域をケーススタディに高齢者の能力活用を軸に検討したものである。

また、高齢者といっても、元気な高齢者と介護を要する高齢者がいるが、ここでは前者の「元気高齢者」を対象としたものである。

この検討をとおして、中山間地域における高齢者の能力活用の基本的な考えは次の6点に集約される。

 

? まず前提として、中山間地域は21世紀における自然共生型・循環型の地域としてクローズアップされる地域である、という認識をもつこと。

? 地域でストック化されたままの資源(眠っている資源であり、高齢者の技術や知識も含めて)や高齢者のニーズなど、地域の実態を正確に把握すること。

? 高齢者、少なくとも元気高齢者は地域の重要な戦力であり、地域の中で活躍できる仕組みを多様に創っていくこと。

? 自立自助を原則として、住民(高齢者)が主体となった長寿社会プログラムを自らつくり、その支援として行政がサポートする体制をつくること。そのときに全域一律的な発想ではなく、集落単位(コミュニティ単位)ぐらいからの積み上げ的方法をとっていくこと。

? 過疎化・高齢化は正面から受け止め、「外の力(出身者も含めて)」、「外とのネットワーク」による内部活力を引き出す方策を積極的に展開していくこと。

? 行政体(界)にとらわれず、住民や高齢者の行動圏、生活圏にマッチした各種の利用システムや運用体制を広域連携で推進していくこと。

 

 

 

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