2 視点と調査手法
(1) 視点
本調査研究の主たる検討テーマは次の2点とする。
? 地域資源を活かし、高齢者が生きがいをもてる交流方策のあり方
? 地元出身者のUターン条件や地域支援システムのあり方
?について
○ 中山間地域には、自然環境はじめ歴史・文化など、地域に温存されている各種の資源がある。また、中山間地域を支える人材として「高齢者」の役割は大きく、高齢者は各種の知恵、経験を有している人的資源でもある。
○ 即ち、地域内における活性化方策として、地域の資源を活用し、高齢者が生きがいをもって積極的に地域参加できる交流方策を検討する。
?について
○ 今後の人口増加や若者定住を考えるとき、まずは地域との深いつながりをもつ地元出身者のUターンが考えられる。そこで、何がUターンのネックか、あるいはUターンを促す条件はどのようなものかを探る。
○ また、地域で高齢者を支えていくことは基本ではあるが、高齢社会になったところでは、それを支える人材や財政の面からも厳しい状況が生まれる。
さらに、故郷の親の面倒をみたり、財産の管理を行うことは、基本的には個人ベースの問題ではあるが、現実的には県内や首都圏在住の出身者が日常的に地域とつながりをもつことは難しい。
そこで、域外との連携による活性化方策として、地域側、親、出身者の3者が何らかのシステムで、相互管理などの仕組みができる可能性があるのかを検討する。