日本ウミスズメ類研究会は1993年に設立され、三年半にわたる会の歴史の中で、これまで14号の会報を発行し、特別印刷物を1度発行しました。また、3度のシンポジウムの開催と、シンポジウムに伴う2度の要旨集の発行を行ってきました。
設立当初は数人だった会員も、いまは140人を超えるようになり、同時に、油流出や海洋汚染の問題とともに、海鳥研究の社会的需要も高まりつつあります。
研究会は、実質的に日本で唯一の海鳥研究者の組織となっています。そのため、会の名前とは逆に、活動自体はウミスズメ類だけを扱ってきたわけではありませんでした。
こうしたことから、会務の見直し、および会の名称と業務について再検討する必要が生じています。
組織の再編成は、事あるたびに議論されてきましたが、以下に新組織の具体案を示し、たたき台にしたいと思います。会員のみなさんのご意見をお寄せください。
日本海鳥協会(仮称)の設立骨子 案
日本海鳥協会(JAPAN SEABIRD SOCIETY)は、日本ウミスズメ類研究会を設立母体とし、日本の海鳥全般の保護と研究に貢献することを目的とする。
これまでにも、会報やシンポジウムなどで海鳥全般を扱っており、また、実質的に日本で唯一の海鳥研究者の組織となっているためである。今後はウミスズメ類にこだわらず、幅広い活動をしたい。
設立にあたり、つぎの改革を提案する。
1.年会費制の導入
日本ウミスズメ類研究会では、会の財政の許す限り「連絡をとり続ける」という運営方針で、連絡費が未納であっても、退会の意志表明がない限り、会報を送り続けてきた。
しかし、海鳥全般を扱うにあたり、会員の増加が見込まれ、同時に諸連絡や会報にかかる費用の大幅な増大が予想される。
したがって、今後は年会費制を導入し、会の運営の安定化を図りたい。
具体案
会員をA会員、B会員に分ける。区分はつぎのとおり。
A会員……1000円/年の徴収。会報の発送、行事の案内。会で発行する書籍の会員割引あり。その他、会員特典あり。
B会員……無料。行事の案内など。
現在の会員は、設立時より1年間、自動的にA会員に移行する。会費の滞納が1年以上続いた場合にはB会員として扱う。
問題点
会費を徴収する以上、会報の発行がある程度義務づけられる。たとえば、最低年4回、 トータル16ページ以上を発行する、などの基準を設ける必要性が出てくる。