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はじめに

 

 1997年1月2日、ロシア船籍のタンカー”ナホトカ号”が、冬の日本海に沈没した。それからまもなく、海岸に多くの海鳥が漂着し始め、この事故は日本の海鳥史上、最悪のものとなったのである。

 研究会では事故直後の1月6日、油汚染海鳥被害委員会(Oiled Bird lnformation Committee)を組織し、その後、関係各NGOもくわわって、被害の記録と被害規模の推定、その後の環境再生に向けたさまざまな活動を行ってきた。

 研究会は海鳥研究者の連絡組織であり、したがって、本来ならばこうした独自の活動には不向きである。にもかかわらず、活動することができたのは、ひとえに会員の方々の厚いご支援と、財政面で大きく支えて下さった日本財団((財)日本船舶振興会)によるところが大きい。また、東京港での標本保存にあたっては、(財)ホシザキグリーン財団よりOBICに宛てて大型冷凍庫のご寄付をいただいた。

 皆さんのご尽力に改めて感謝申し上げるとともに、今後のための基礎資料として、本報告書を発行する。

 

1997年10月

 

 

 

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