
4.3 港湾の建設、管理及び運営における国と港湾管理者の役割
(1) ドイツ国/ブレーメン港
(連邦政府(Federal Govemment))
連邦政府は、基本的に港湾に関しては何も関与しない。ただし、ブレーメン/ブレーマーハーフェン港が位置しているヴィーザー(Weser)川(Access channel)の凌渫、灯台、ブイ、航行援助施設(Navigational aids)、外海に面する防波堤(Exterior breakwaters)、閘門(Sea locks)の建設は連邦政府(Federal Government)の責任において行われることになっている。ブレーマーハーフェン港は河口に位置しているが、ブレーメン港は河口から約70km上流に位置しているため、必要水深を常に確保するための費用は膨大なものとなる。
これは、ブレーメン/ブレーマーハーフェン港の競争相手(Competitor)でもあり、エベル川の河口から約110km上流に位置するハンブルク港においては、この費用がなお一層重要であるが、これも同様に連邦政府の責任となっている。
このように、港湾の拡大的開発の基本条件となる大水深の確保について、連邦政府が国全体の交通体系の有るべき姿に対する計画(我が国の全総計画のようなもの)をべースに公平に議論し、扱っている。これは、我が国において港湾を自然条件から守るための施設として最も重要な防波堤の建設費用の国の負担率が高く、また、国が実際に整備をしているのと事情が良く似ている。
また、港湾から内陸への交通ネットワーク(鉄道ネットワーク、道路ネットワーク、内陸水路ネットワーク)については、基本的に連邦政府の責務で整備することになっている。
(港湾管理者(Feaeral State))
泊地(Port Basin)、岸壁(Quay)、及び港湾区域内の道路(Road)、鉄道(Railway)などの下部構造(Infrastructure)については、基本的にすべて港湾管理者としての州政府(Federal State)が建設及び維持管理の責務を負っており、100%費用負担している。
ただし、鉄道の運営については、ドイツ国鉄(German Railway Company)が行っている。また、道路に関しても、港湾内を横断するような連邦道路
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