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1.市民参加の意義
どんなに里山が大切だと説いても、放置してあるだけでは里山は守られません。既に宅地開発やゴルフ場開発などで里山がどんどん失われてきたことや、ゴミの不法投葉が進んでいることからも明らかです。また、里山以外に行き場のない動植物たちも、里山の自然遷移が進行して常緑広葉樹林となり、もはや里山でなくなってしまえば、生きていく術を失ってしまいます。 私達は、里山の自然環境とそこに生きる野生生物を守るためにも、今では遊離してしまった里山と人との関係を、もう一度再構築することが必要だと考えています。しかし、再構築といっても、誰がそれを担うかが大きな問題です。かつては生産の場として機能していたからこそ、里山は所有者によって維持管理され、望ましい状態で存続することができたのです。 現在の社会では、アカマツ林やクヌギ・コナラの雑木林で、いかに経済的な生産性を上げようと努力しても、おのずと限界があります。それのみならず、建築用の木材生産林であるスギ・ヒノキ林ですら、経済性
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