日本財団 図書館


第3節 現在の仕事と職場生活

 

1. 現在の職場生活への満足度

 

ここでは、調査対象者の職場生活への満足度を分析する。本調査では、職場生活への満足度について、(1)仕事内容、(2)賃金、(3)労働時間、(4)能力開発、(5)職場の人間関係、(6)職場環境、(7)通勤時間、(8)職場生活全体を総合的にみてという8項目に分けて、5段階尺度で質間している。まず、調査対象全体の結果を概観し、次に属性別に詳細に分析を進める。
図表4-23が調査対象全体である327ケースの8項目の満足度の一覧である。最も満足度が高いのは、「通勤時間」であり、「満足」と「やや満足」を合わせた比率(以下合算満足比率)は、69.4%に達する高い比率である。2番目に満足度が高いのは、「職場の人間関係」であり、合算満足比率は58.8%である。3番目に満足度が高いのは、「仕事内容」で合算満足比率は56.0%である。「職場環境」も合算満足比率は48.0%とやや高い。それに対して、満足度が低いのは、「賃金(合算満足比率26.0%)」、「能力開発(同比率26.0%)」、「労働時間(同比率30.9%)」であり・これらの項目は「不満」「やや不満」の比率も高くなっている。
それでは職場生活全体を総合的にみてどのように評価しているのだろうか。合算満足比率は47.7%と、「不満」「やや不満」の比率を合計した数値である21.4%を大きく上回っていることから、調査対象全体では職場生活全体をみた満足度が高いという結果がでた。

 

109-1.gif

 

(1) 仕事内容への満足度
仕事内容への満足度は、個人の属性によってどのように違いがあるだろか。以下の分析では、調査対象の入職類型別、ならびに、できるだけ条件を揃えるために、職業経歴が短く、しかも評価にばらつきの大きい新卒者を除く転職者に限定して、業種別、規模別の満足度を分析する。入職類型別に現在の勤務先の業種別・従業員規模別という2重のクロス集計をすれば万全であるが、ケース数が集計にたえないほど少なくなるので、ここではやむを得ず割愛した。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION