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(1)収録媒体の種類:ICカード

(2)ICメモリの種類:フラッシュ型IC

(3)収録媒体の形態規格:JEIDAVer.4,168ピンICカード

(JEIDAは(社)日本電子工業振興協会である)

これらの種類等を決定した経緯について次項に述べる。

1-2-2 収録媒体の種類

 現在実用化している電子記録媒体としては、CD-ROM、光ディスク、フロッピーディスク、ICカード、ICカセット、光カード、磁気テープ(9トラック、カセット、カートリッジ)、DATカセットテープ等が挙げられる。 本収録媒体は中型または小型の船舶に搭載して使用することを目的としているので、採用の条件としては、電子的な機能のほかに第1に振動・衝撃に耐えること、第2に小型軽量であること、第3に記録容量が十分であること等が挙げられる。

 第1の振動・衝撃に耐える媒体について、最適のものとしては、各種のIC力一ドがあり、適するものとして各種磁気テープ、やや適するものとしてCD-ROM、各種の光ディスク、光カード及び条件付きでフロッピーディスクの順番となろう。

 第2の小型軽量に関しては、媒体のみではなくそれを駆動するドライブユニットも含めて考慮する必要があるが、9トラック磁気テープ以外はほとんど問題になることはない。

 第3の記録容量については、目的のERCデータの質、量、構成等により要求容量が異なるので一概には論ずることはできないが媒体を記録容量の多い順に並べるとCD-ROM、光ディスク、磁気デーブ、光カード、フロッピーディスク、ICカードの順になろう。ただし、ICカードについては大容量のものもあるが、入手容易な価格帯のものということで順位を下げて並べてある。

 これらのことを踏まえて、採用媒体をICカードに決定したが、その主な理由は次のとおりである。

(1)振動・衝撃に強いこと。
 ICカードは、データアクセス時においても機械的に可動する部分が無いため振動に強いというよりは振動には無関係に動作する。このことは船舶搭載の機器部品として価値の高い大きな特徴であり利点でもある。今後小型漁船、レジャーボート等に拡張利用を計るときにも、媒体としては変更することなく利用できるだけでなく、必須媒体となることが予想される。

 

 

 

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