近年、人工衛星を利用する航法システムが著しく進歩し、GPS(Global Positioning SyStem全世界測位システム)は、船舶や航空機がその運行中に目分自身がいまどこにいるのかを知るための衛星航法システムです。GPSは、世界測地系に準拠する衛星航法で、これらのシステムで測定した経緯度と日本測地系に準拠する経緯度に差が生じます。このため、海上保安庁水路部は、世界測地系の経緯度から日本測地系の経緯度へ変換するための変換図を刊行しています。この図は、日本近海を1度のメッシュ(緯度、経度を)に区切ってあり、数値は分単位で示したものです。GPSで得られた経緯度に数値を代数的に加えると、日本の海図に用いられている経緯度が求められます。
(参考)
*測地系とは、基本となる地球の形状などを決めて地球上の位置を表す座標系のことです。
*日本測地示は、明治初期の天文観測と三角測量によって構築された測地系(日本の海図は、この測地系に準拠しています)です。
*世界測地系は、人工衛星の出現により、これを用いて全世界で共通に便用できるように構築された測地系です。