伊豆諸島近海は黒潮の流域に当たるため好漁場として知られています。一本釣・はえ縄・底引き網・まき網・刺網及び敷網などの各種漁業がほぼ周年にわたって行われているので付近航行船舶は操業漁船の動向及び漁具などに十分注意することが必要です。
伊豆・小笠原諸島の各島周辺には距岸1000〜2000mの範囲で共同漁業権が設定されています。また、区画漁業はほとんどなく、小笠原の父島に2ケ所あるのみです。
(備考)本誌には小型定置漁具(第2種共同漁業)は、その個々の位置が確定していないので図示していません。
各島で行われている主な漁業は次のとおりです。
大島
たかべの刺網のほかいさき・きんめだい・むつ類の底魚一本釣が盛んです。
新島
たかべ・いさきの建切網、めだい・むつ類の底魚一本釣、むろあじの棒受網や小型まき網等が盛んです。
神津島
たかべの建切網、かじきの突き棒、めだい・むつ類の底魚一本釣、かつお・かんぱち等の曳縄が行われています。
三宅島
かつおの曳縄、むろあじの棒受網、きんめだい等の底魚一本釣が行われています。
八丈島
かつお・まぐろの曳縄、むろあじの棒受網、めだい・あおだい等の底魚一本釣が盛んです。
父島・母島
めだい等の底魚一本釣と、むろあじの棒受網が主体で、まぐろ曳縄も盛んです。