として期待できるが、直接投資の活発化に伴う中間財、資本財の輸入急増が予想され、貿易赤字、経常収支赤字ともにかなりのレベルまでの拡大基調をたどることになるであろう。
(4)日本との関係
アジアの新たな生産基地として注目をあつめているミャンマーは世界でも有数の親日国として知られている。現在日本は、ミャンマーに対し民主化促進、人権問題の改善に努力するよう希望するとの考えを機会を捉えてSLORCに伝えており対話を重視して外交関係を促進している。
貿易面では96年1月〜10月の日本からの輸入額は約244億円、日本向け輸出額は約94億円で、自動車、機械類を中心に輸入増加傾向にあり、ほぼクーデター以前の水準に戻っている。また、木材・豆類・えびを中心とする輸出も、90年以降増加基調にある。
日本からの直接投資は石油開発、ホテル、プラスチック加工等承認ベースで10件、約158百万ドル(承認件数で7位、契約額で8位)と未だ本格化していない。しかし、日本からの経済ミッションは増加の一途を辿っており新たな市場として注目されている。88年以降原則的に停止している経済援助の早期再開が今後の投資動向の大きな鍵を握っていると考えられる。
(5)ミャンマー連邦基礎データー
・英文国名:THE UNION OF MYANMAR
・人口:4,474万人(95年7月)
年間人口増加率1.87%(95年度推定)
・面積:67.7万平方Km(日本の1.8倍)
・首都:ヤンゴン(人口251万人/83年)
・主要都市:マンダレー(人口53万人/83年)
・主要産品:米,チーク材,豆類,宝石など
・言語:ビルマ語,カレン語,シャン語など
・人種:ビルマ族69%,シヤン族8.5%,カレン族6.2%,その他16%
・宗教:仏教89.4%,キリスト教4.9%,イスラム教3.8%,その他2%