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なかった団体のなかには「傷害や事故の公表が普及の妨げとなる」との理由をあげている団体もある。果たして、傷害や事故の状況を隠すことが普及につながることになるのであろうか。状況を正しく、正確に把握して、その安全対策を考えることこそ大切であろう。
全般的な傾向として、ボウリング型、ゴルフ型の種目は傷害や事故の発生率が少なく、それに比べるとテニス型、バレーボール型はやや発生率が高いようである。
バレーボール型やテニス型のニュースポーツは競技を容易にするためにボールを柔らかくしたり、コートを狭くしたり、ラケットを大きくしたりなどの改良工夫をして、誰でも楽しめるという利点をもたらしている。しかし、一方ではコートの狭さによるメンバー同士の身体的接触やボールの急激に失速に対応しようとするむりな動きが、傷害や事故の一因になっているケースも散見される、技術がやさしくなったためにラリーが続き過ぎて疲労が激しくなるという例もある。
各種目の傷害や事故の状況から、ルールや競技方法、用具などを再考することも必要であろう。
2)死亡事故
死亡事故が発生したことがあるとの回答は11.5%であった。海洋スポーツやスカイスポーツなどアウトドア型スポーツ種目でおきている。また、室内での種目でも事例があがっている。新聞などマスコミ報道でもアウトドアスポーツによる死亡事故が散見されるが、相手が自然であり慎重な対応とともに用具の改善や技術の向上が必要であろう。また、参

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