日本財団 図書館


[8]普及活動の障害

各団体が普及に際して障害となっているとした項目は、「資金が乏しい」「会場の確保が困難」「指導者が少ない」などである(図表3)。
経済的に厳しい状況での各団体の奮闘ぶりが窺われる回答である。ニュースポーツの普及の意義についての国民の理解を得るための団体自身の活動とともに、ニュースポーツ団体を支援する体制づくりが必要であろう。また、各種補助金を得るための事務手続きの簡素化、関係企業の積極的な支援なども求められている。
[9]動きからみたニュースポーツ種目の特性

ニュースポーツ種目の中心となる動きをみると図表4のようである。「走る」「歩く」といった基本的な動きが多いのは自然であろう。
次に多い動作は、「的を狙う」「ボールを打つ」といった動きであり、テニス型、ゴルフ型、ボウリング型、的当て形式のゲームなどの種目が多いことがわかる。
逆に非常に少ないのは、「引っ張る」「支える」「物を滑らす」「登る」「滑る」「蹴る」といった動作である。
これらのことからある特定の種目のみを実施していると、かなり偏った身体の一部を使っての運動ばかりということになる。動きによる種目の特性を把握して、補助的な運動などを工夫することが必要であろう。また、傷害や事故予防の観点から、動きの特性に対応した準備運動を工夫することも大切なことである。
[10]傷害・事故の状況

1)傷害・事故の発生傾向
各団体が主催した大会や講習会で傷害や事故が発生したことがあるのは53.8%、また、個々のチームで傷害や事故が発生したことがあるのは44.2%であった。今回の調査では傷害や事故の頻度や程度、その原因については明らかではないが、いずれにしても何らかの傷害や事故の発生が50%以上の種目でおきている。また、多くの団体は個々のチームでの傷害や事故を把握してない状況(把握しているのは約30%程度)であることを考えると、実際にはかなりの傷害や事故が発生していると思われる。アンケート調査の協力を得られ

007-1.gif

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION