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?Bバラスト制御システム
これらの例から明石海峡大橋の橋脚ケーソンおよび新潟港みなとトンネルのシステムが自動位置決め装置に最も近いものである。(特に新潟港みなとトンネル)
今後の機器開発もこれに近いものとなろうが、GPSや光波等の位置情報と潮流、波高の外的条件、および方位、傾斜計等の憎報からコンピューターでウインチ等を自動制御するシステムを構築する事であろう。

 

 

5.自動設置システム

自動設置システムについては自動位置決め装置と表裏一体であり、4.で記した情報により最小限の人員で自動的にかつ、正確に設置するものである。
このシステムとして考えられることは

 

?@起重機船による吊り揚げ方式の場合、構造物の自動着脱装置の開発
?A構造物を固定するための係留索等の自動着脱装置の開発
?B構造物の自動固定システム

 

ここで、?@については特に説明するまでもないが、吊り揚げ金具の自動着脱装置の開発である。
?Aについては海気象条件による構造物の揺れおよび抵抗のため、短時間に作業を終える必要があるため、この開発は必ず必要となってくるものである。特に構造物そのものが大きいことから、その係留系は非常に大きく困難が伴う。
明石海峡大橋橋脚ケーソンの係留索接続装置は新しい接続機構を開発して対応した。その装置は図-4.2.8および図-4.2.9に示す。また、これにより水中でダイバーが作業することなく自動的にシンカーを設置、撤去することが出来たとしている。
?Bについては4の自動位置決め装置で記したように位置情報、方位、傾斜データー等により誘導された位置に自動的に固定するもので、自動的にバラスト調整やウインチ操作を行い係留索や係留チェーンに接続あるいは沈設を行うもので、今までの総合的なシステムである。

 

 

 

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