2.ロッテルダムポートオーソリティ
(マース埋立事業について) ロッテルダム港は、1950年代に拡張され、現在もなお継続中である。今日そのロッテルダム港の埋立事業について、現地の視察を行った。埋立事業現場の事務所を訪問し、現地の事務所の職員より丁重なご説明と現地のご案内をいただいた。 (1)調査日時及び面会者 調査日時:1996年9月9日 面会者:Mr.H.Sutherland (External Relation Senior Officer) Rotterdam Monicipal Port Management (2)起源と発展 ロッテルダムはロッテ河の岸辺にあった小さな漁村に1250年ダムが建設されたことにその名称の端を発し、この地のライン河の河口に位置するとの立地条件より30年戦争の物資の動きの中で、ヨーロッパの水運の要としての地位を築いてきた。 この当時は、ロッテルダムと北海を直接結ぶ水路があったが年月の経過と共に埋没した。しかし、浚渫され、1872年新水路(de Nieuwe Waterweg)が開通した。 19世紀の産業革命での港湾活動規模の拡大、そして第二次世界大戦での披害と戦後の急激な立ち直りという変遷の中で、港付近への企業進出意欲が強く、そのため、ロッテルダム港の幾多の拡張計画が立案実施されてきた。1950年代後半にハーリングフルート(Haringvliet)沿いへの港湾活動の集中化を行い、その後ローゼンブルグ(Rozenburg)西端に、タンカー専用港を計画し、完成させたのが現ユーロポート(Europort)である。しかし、その後も石油採取企業の進出意欲が強く、オランダ西部一帯地域の港湾区域指定を行い、北海沿岸部新水路での南側岸部が埋立てられた。それが、マース埋立地(Maasvlskte)であり、現在もその拡張部分は整備中である。 (3)マース埋立工事 マース地区の埋立の1期工事は1963年から始まり、オーストヴォールネ(Oostvoorne)湖の浚渫土を主にユーロポート建設用地や周辺の港湾施設関連の水深の増設等の浚渫土砂約5000万m3があてられ、1973年完成した。更に港内に堆積した有機質や有害物質を大量に含むヘドロを投棄する土捨場を造成する
前ページ 目次へ 次ページ
|
|