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II-3 ノルウェーおよびオランダの溝湾調査

1.ベルゲンポートオーソリティ

(1)調査日時および面会者
調査日時:1996年9月6日16:00〜17:00
面会者:Mr.NILS STANDAL
Port Director
Port of Bergen Authority

 

(2)ベルゲン港の概要
ベルゲン港はヨーロッパで最も繁栄している港の一つで、取扱貨物量はノルウェー第1位、ヨーロッパ第3位の商港である。また漁港としても第1級の港である。ベルゲン港は1年を通じて氷結することはなく、また全体がフィヨルド地形であるので、水深が深くて静穏な水域となっており、出入港は容易である。

 

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ベルゲンの街は約1000年前に形成されて、以来13世紀まではこの国の首都であり、その後700年の間ノルウェーにおける最大の都市であった。(因みにノルウェーの現在の人口は約430万人、首都オスロは約40万人、ベルゲンは約23万人である。)ベルゲン港は、既に中世にはバルト海沿岸のハンザ同盟や北海沿岸の諸都市を通じて、国際貿易の重要な港になっていた。ベルゲンは小さな市であるが、今や発展著しいノルウェー西部の中心地であり、国際的機能を備えた第1級の港湾都市である。
1990年、ベルゲンポートオーソリティは周辺の10の自治体の港湾部門を合併した。その結果MongstadやStureの石油基地もポートオーソリティの管轄区域に入り、ベルゲン港は一夜にしてロッテルダム港に次ぐヨーロッパ第2の大港湾になった。図-2.3.1は凡その管轄区域を示す平面図であるが、南北約150km、東西約60kmにおよぶ広大な区域である。説明者のMr.Standalは管理が大変なのでヘリコプターが欲しいと言っていた。
合併の結果、取扱貨物量は一挙に増加し、表-2.3.1に見られるように現在では8350万トン/年となっているが、これらの大部分は石油や石油製品が占めており、旧来のベルゲン溶区での取扱貨物量は、一般貨物や、水産物を中心として約300万トン/年である。歴史の古い港であるので、周辺には船舶オーナーや運航業者が集まっており、流通や貿易機能の集積度も高い。

 

 

 

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