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子どもにとって「遊びとは」

 

-「遊び」は元来とても真面目な行為です-
私たちは昔「遊び」を通してルールやマナーを学習してきました。「遊び」の中で私達は、大きい子も小さい子も力の差なく、みんなが楽しく遊べる方法を考え、ルールを作ってきました。それはまさに知恵と発想の学習だったのです。
-言われたことしかできない子供が増えています-
ところが今の子ども達の「遊び」には、この自由な発想がありません。それは、完成されたルールに縛られてしまっているからです。原因は大人の押し付けにあります。
子どもが可愛いあまり、つい物を与えすぎ、口を出し過ぎてしまうばかりに、子ども達は与えられた器の中でしか遊ぶことができなくなってしまったのです。
-よい子の条件-
今の子どもは、生まれたときから親の敷いた路線に乗せられ、親に対して反発をしたり、自分の考えを主張したりすると悪者扱いされてしまいます。そして、学校では先生の指示にしたがう子どもが良いとされ、社会的にもそれが当たり前の世の中で、決められたレールにしたがって生活をすることに慣らされてしまった子ども達は、もはやそのことに疑問すらもたなくなってしまいました。
子ども達が、物事を考えない、考えられないという問題が広がりつつあります。
-「遊び」を取り戻す-
「よく学びよく遊べ」よく耳にする言葉です。しかしそれではいけません。
遊びは勉強のご褒美ではありません。
遊びの中で学習すること、つまり「よく遊びよく学べ」こそ「遊び」の未来の姿なのです。
-自然の中で、自然と、自然に遊ぶ-
本物に出会い、ふれあうことのできるチャンス。それが野外活動です。
ここで自分は何をしたらいいの?どうしたらうまく火がつけられるの?
あの鳥はどこで鳴いているの?どんな色をしているの?
自然はいろいろな形で、たくさんの疑問を子ども達になげかけます。
そして子ども達は自分の目や耳や肌で、その答えを見つけだすのです。

 

 

 

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