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食べてしまった後の処置は迅速に!!
表5に示したように、毒キノコの中毒は大きく分けて消化器系中毒と脳神経系中毒とがあります。それぞれに症状が異なるので注意してください。
?消化器系の中毒は胃が重苦しくなったら即吐け
消化器系に作用する毒キノコは、食後10〜30分して胃に重石があるような重みを感じ、一急に嘔吐、腹痛、ひんぱんに下痢をくり返し、ひどいときは、けいれん意識不明となって死に至ります。少しおかしいと感じたら即指を口の奥につっこみ、何回となく吐き出します。そしてぬるま湯を飲んでまた何回となく吐き出し、またぬるま湯を飲んで吐き出し、胃の中のものをすべて吐き出します。そして腸に移動してしまっている危険もあるので、すぐ医者に行き高圧かんちょう、胃洗浄、点滴等の処置を受けるようにしましょう。
とくに、消化器系中毒のうち、コレラタケ、ドクツルタケに代表されるコレラ症状があらわれ、肝臓、じん臓が冒され死に至る猛毒キノコは(表5の●印)、初期の嘔吐症状のうちに即、胃の中の毒キノコをすべて吐き出すことが重要です。毒素が胃から吸収してしまってからでは手遅れです。吐き出してから医者に行き、胃内洗浄、血液透析を受ける必要があります。
?神経系の中毒は徴候は早いが気がつきにくい
神経系に作用する中毒は死に至ることは少なく、徴候も20分〜2時間後にあらわれますが気がつきにくいのが特徴です。初めウトウトした酒酔い状態になり、ふるえ、寒気、めまい、あるいはシビレタケ類の場合、手足のしびれ、まひをおこします。その後、ひどいときには、幻覚幻聴をともなう精神錯乱をおこします。消化器系の中毒と違い腹痛、嘔吐をともなわないので気がつきにくいのです。消化器系と同様におかしいと感じたら、同様の処置、とくに医者に行って点滴をうち、早く毒をじん臓から出すことが肝心です。
ただ、神経系中毒でも前述したドクササゴの場合は4〜5日してから耐えがたい激痛がやってきて、地獄の苦しみを味わうことになります。
とにかく、毒キノコを食べおかしいなと感じたら1秒を争って処置をし医者に行くことです。緊急の場合、下記の「中毒110番」に電話し処置方法の指示を受けましょう。
つくば中毒110番:0298-52-9999
大阪中毒110番:06-451-9999

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