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ハイポサーミア(体温低下)

ハイポサーミア 「通常体温より低下すること。」
原因/冷たくて濡れた状況、あるいは寒い環境で、体温を奪われ続けると起こる。
水、濡れた衣類、風などが体温喪失に拍車をかける。
徴候
1.ふるえる。
2.脱力感。
3.動作調節機能の喪失。
4.作業実施困難。
5.判断力低下。
6.意識喪失。
7.呼吸と心拍が遅くなる、あるいは喪失。
手当/初期の評価-意識の喚起-気道-呼吸-循環-出血ーショックの管理。
1.それ以外の体温の喪失を予防する。患者を風や水から保護する。
2.濡れた衣類を乾燥した衣類と取り替える。患者の頭部をカバーする。
3.徴候や症状が軽い場合には救助者が首、脇の下、腹部を温める。
4.中程度から重症の徴候や症状なら、それ以上の体温喪失を予防し、体温回復のために医療手当を求める。
注意事項
1.アルコール、タバコ、カフェイン類を与えない。
2.暖房器具を使う場合はヤケドに注意すること。
3.患者の判断力は低下することがあるので、救助者が代わりに判断してやる必要がある。
4.ハイポサーミア患者は、ケガをしていることがある。患者の反応がないなら、ケガの評価をしてケガを発見する。
事故予防
1.寒い、冷たい状態を放置しない。寒い、冷たいは健康体からの危険信号と考え、体温の喪失をすみやかに予防する。
2.頭、首(頚動脈)、脇の下、大腿動脈部位等からの体温喪失に注意する。

 

 

 

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