
?A 多目的に使用されるホールでは、ジャンルごとに音響条件が相違、矛盾するので、ホール音響技術者は、利用目的ごとに効果的な音響を考える必要がある。
?B 最近のホール音響設備の話題
音響調整卓のデジタル化(放送局・商業劇場からはじまり公共ホールにも普及)
デジタル化には信号系と制御系のデジタル化があるが、将来的には両者をデジタル化したフルデジタル化になるといわれる)。
また、このデジタル入力・出力回路の光ケーブルにすることも考えられる。そのメリットは、?@ノイズの混入の解消と音質の改善?Aクロストークの低減?Bコンピュータアシストによりシステム全体が容易に操作可能(確実性・省力化)になるといった点があるが、そのデメリットは、?@瞬時の対応に難点?A誰でも操作できない?Bソフトのバージョンアップの費用がかかるといった点である。
(4)その他の設備
かつての映像設備は、16mmまたは35mm映写機とスライド映写機OHP程度だったが、最近はLD・HD設備、ビデオカメラ付OHP大型ビデオ投写設備等が急速に普及した。今年末には、DVD装置も現れる。さらに、パソコン出力を大型ビデオ投写設備で投写したり、遠距離を送受信するデジタル通信や、衛星通信を使用した映像の交換も散見される。
こうした中、ホール技術者はこれらに対する技術や知識の吸収に努める必要がある。
4 舞台業務のながれ
(1)下見
留意すべき点は?@当該ホールに適した内容か?A使用時間内に搬入から搬出まで概ね可能か?B危険物を設置、使用する可能性はないか、といった点について確認する。なお、資料・情報を完備し、何時でも利用者に説明、提供できるような態勢をとっておくことも大切である。
(2)打合せ
?@ 下打合せ 利用者と館が相互に必要とする情報・条件を出し合い、利用者から具体的な進行手順、役割分担の構成を教えてもらう。
?A 本打合せ 「公演」が安全・迅速・円滑に行われるための基本となる重要なもの。館の各部所の役割・使用機器を決める。個人の記憶に頼らず、手引書を作っておくと良い。
?B 当日打合せ
本打合せに誤りや変更がないかを確認しつつ、具体的で詳細な手順、進行を決定する。
(ア)仕込み作業手順打合せ……使用冒頭
(イ)舞台進行打合わせ……リハーサル・本番前
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