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響はある。かなり容積が大きいので、残響時間が、低域が持ち上がって高域に向かって短くなっていくという特性を示しているので、大勢に影響はないという状態だ。
○福島テルサ オープンして1年位しか経っていないのでホールはきれいだが、基盤がまだ固まってなくて、私達も舞台のことは右も左もわからないままついてしまったので、外から入って来られる方達の動きを見様見真似でやってる段階だ。きょうホールを見せて頂いて、整理整頓されていて、うちの方もこれから改善できるところはしていきたいと思った。きのういろいろお話を聞かせて頂いたことを頭に入れて、戻ったらまた楽しみながら仕事をしていきたいと思う。
○坂本 最後に音響の方をお願いしたい。
○横手市ふれあいセンター 私は今年の4月、病院から異動になってきてまだ半年位しか経っていない。音響のミキサー室を見せて頂いたが、うちの方とは比べものにならない設備で、説明を聞いてても用語の半分もわからない状態だった。うちの方はミキサー室と調光室と映写機2台あってすごく狭くて大変だが、ここのミキサー室はよく片付いていて使いやすそうな感じがした。あとは今日のお話を聞いて、この世界にだけは染まりたくないな、というのが正直な感想だ。
○いわき市文化センター 私のホールでは3人でやっていて、音響・照明・舞台という区分けはないが、今年ステージのプロセのスピーカーが調子悪いので音響を見たが、規模が全然違って難しい話で、聞いている方がみんなわかっているのかどうかわからないが、私にとってはちょっと難しかったかなと思った。専門用語がいろいろあるが、今年で2年目になるのでだいぶ慣れてきた。
○間瀬 きれいに整理整頓されていると思った。私の印象ではこちらの音響の方は、この施設の音を大切にしてらっしゃると思った。PAという言い方があるが、あれはただ音を大きく伝達するだけで、今はSRという言い方に変わりつつある。要するにいい音を、質のいいものを伝達するという時代になってきている。こちらのミキサーの方はじめスタッフの皆さんが、前向きに取り組んでらっしゃるという印象を受けた。
○斉田 劇場というのは気持ちが固まったようなところがあって、どんなに拙いどんな汚らしい所でも、そこに来てくれた有名な役者さんとかすばらしい人の思い出を残していくということを1つ1つ積み重ねながら30年生きてきた訳なので、あんまりきれいにしてしまうとすべてがなくなってしまうんじゃないかと思う。
○坂本 10年程一緒に仕事をしてたものだから、当時から私共の控室というのは下手にあって、今はいつの間にかそのまま生活できるような場所になっている。いずれ小屋に来た人達がいろんなものを作りあげていく、いろんな感動を残していくような小屋を我々が守っていかなければならない立場なので、それぞれのパートの中で舞台を作っていくという心構えを持つことで、技術的なものを習得していかなければならない。そのことによって安全管理も完全なものにできていくということにつながっていくのではなかろうかと思っている。きのうきょう、一番皆さんに感じて頂きたかったのは、ステージというのはものを作る場所だよ、ということで、これを最後の言葉にさせて頂きたい。

 

 

 

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