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3 公務の分類
シンガポールの公務は、憲法により、
・軍(Singapore Armed Forces)
・文民(Singapore Civil Service)
・法務(Singapore Legal Service)
・警察(Singapore Police Service)
の4つに分類されている。従って、立法府、司法府に従事している事務官は文民に分類される。本報告書においては、Singapore Civil Serviceについて述べる。
ただし、以下の職員は、憲法により一般の公務員とは区別されており、一般公務員とは異なる扱いを受ける。
最高裁長官、法務院長官、最高裁裁判官、人事委員会・法務職人事委員会・教育職人事委員会・警察民間防衛職人事委員会の各委員、刑事より官職が下位の警察官、日給により雇用されている職員

 

4 公務員法制
憲法において公務の分類を定めるとともに人事委員会の機能、構成、大臣や事務次官について規定している。採用等の任用、給与等の勤務条件についての法律はなく、大統領令などの規則により定められており、国会に諮ることなく行政府によって人事行政事項を決められる仕組みになっている。人事行政事項はInstruction Manualと呼ばれる規則集に編纂されている。なお、労働基準法に相当する雇用法(Employment Act)は、公務員には適用されない。

 

5 官職の分類
(1)採用資格による分類(Division)
官職は、その職への採用資格要件に応じて、以下の4つのDivisionに分類されている。
Division?T:最も高い資格を要する官職群。当該官職には、大卒又は専門資格を要する。
行政職、エンジニア、医務職、教育職、会計士など約60の職種がDivision?Tに属する。
Division?U:採用資格は、Division?Tよりは低い。技術職などがDivision?Uに属する。
Division?V:採用資格は、中等教育終了(高校卒に該当)。事務職、研究補助職、准看婦など定型的業務を行う官職、技能職などがDivision?Vに属する。
Division?W:採用資格は、Division?Vよりは低い。タイピスト、記録係、電話交換手な

 

 

 

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