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9)主訴別人数(図-16)
「入れ歯の具合が悪い」と「入れ歯を作りたい」を合わせると、主訴の75%は入れ歯に関係している。当町の72才老人の平均機能現在歯数10.8本(平成7年度高齢者歯科口腔保健実態調査)、80才老人の平均機能現在歯数4.8本(平成6年度高齢者歯科口腔保健実態調査)からして、当然の数値と思われる。また、割合は低いながらも歯が残っている以上、歯が痛くなったり、冠が外れたりの歯牙に関係したトラブルも少ないながらある。
入れ歯に関係した主訴は具合の悪いその入れ歯を外してしまえば、とりあえずは痛みや異物による違和感からは開放される。一人で通院することの困難な多くの老人は、このへんのところで、がまんしているものと思われる。普通の食事を咀噛して食べることをあきらめて、軟らかく調理したものをほとんど丸飲み状態で、食べているものと思われる。通院しなくてすむことがわかった時、老人ホームや老健施設に入所している人たちが入れ歯に関係した主訴を持って、次々と受診の申し込みをしてきたことから、そのことがよくわかる。
10)処置別延べ数(図-17)
訪問先でも、主訴に応じた治療を診療室において行っているものと同じレベルの内容で行っている。今年にはいり毎日午後2時から5時半の3時間半を歯科訪問診療にあてており、8月31日までの8ヵ月間で68人の患者に対し延べ664回の歯科訪問診療を行い、1,212万円の診療報酬を得た。これは当歯科の診療収入の62%にあたる。ここから想像できるように、診療室における治療と同じ内容のことを行っている。
総義歯の製作は43人の患者に80床行った。局部床義歯の製作は32人の患者に49床行った。床義歯修理は24人の患者に30床行った。抜歯は15人の患者に74歯行った。歯石除去処置は18人の患者に27回行った。成形修復は15人の患者に39歯行った。クラウンは12人の患者に27個かぶせた。

 

 

 

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