IV. 低酸素血症のアセスメント
言うまでもないことですが、酸素療法の必要性を見分けるためには、まず低酸素血症のアセスメントがしっかりしていなければなりません。詳細は成書をお読みいただくこととして、ここでは、臨床上の要点だけを述べてみます。
1)自覚症から
低酸素血症の自覚症で最も重要なのは、申すまでもなく、息切れ・呼吸困難です。息切れと呼吸困難はほぼ同義ですが、息切れは一般用語でもあり、労作性を意味しているでしょう。呼吸困難は、医学用語(術語)と考えてよいでしょう。
?呼吸困難
呼吸困難は血中ないし組織の酸素の不足状態を、呼吸運動を活発にして補給しようとし、しかもそれでも満足されないときに生ずる生体の防御反応としての意識(自覚症)といってもよいでしょう。
呼吸困難は、2つに大別されます。労作性の呼吸困難と、安静時の呼吸困難です。労作の程度によって、呼吸困難を分類して、障害の程度を判断しようという目的で作られたのがヒュー・ジォーン(Hugh-Jones)の呼吸困難の程度分類(表1)です。呼吸困難の程度分類には、このほかボーグ・スケール(Borg Scale)というのもあります。これは、激
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