日本財団 図書館


 

III. 長期酸素吸入・在宅酸素療法の利点と問題点

 

1. 利点

 

1)生存率の向上
いままでのことをふまえて、長期の酸素吸入について触れたいと思います。
低酸素血症の患者は、酸素不足のために、いろいろな場面での生活の質が低下してきていることが多くあります。そしてまた酸素不足のために、風邪や肺炎を起こしたりしたというときに、急性悪化によって死亡することが少なくありません。これらに対しての効果がみられています。
図18に、アメリカとイギリスで酸素を持続的に使った場合の効果が出ています。アメリカNIHの報告で酸素を24時間毎日使ったものと、夜だけ酸素を使ったものとの生存率の差は、この図からもわかるようにかなりはっきりしたものがあります。それから、イギリスの例で、夜間だけ酸素を使った場合と、全然酸素を使わなかった場合でも、双方の間にある程度の生存率の差があります。

 

2)生活の質の向上
生活の質QOLの向上というのは、酸素を使いながら生活するので、運動についても、Pao2の低下が是正されてあまり苦しくないとか、日常の諸動作ばかりでなく買物などもできるということになるわけです。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION