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図15. 高分子膜型酸素濃縮装置原理

 

3)酸素濃縮器
空気をある物理・化学的処理によって酸素濃度の高いガスとしてしまう装置で、これには膜型と吸着型とがあります。
a. 膜型酸素濃縮器(Membrane type oxygen concentrator)(図15)高分子膜をガスが透過する場合の性質を利用して、高圧にした空気を高分子膜を通すことによって窒素の分子の数を少なくし、酸素の分子を多くしたものです。20℃で大体酸素濃度を40%くらいにして流すことができます。低流量の酸素吸入に向いています。
b. 吸着型酸素濃縮装置(Absorb type oxygen concentrator)(図16)これは酸素と窒素とを分離する性質を持つ特殊な吸着剤(ゼオライト)を用い、窒素ガスが高い圧力(2気圧)をかけると吸着量が大きくなる性質を利用して、濃度の高い酸素ガスを発生させるものです。その酸素濃度は90〜95%にもなるので、高流量および低流量両方に利用できます。酸素ボンベとほとんど変わりありませんので、最近では吸着式の利用が増えてきています。ただ、モーターの騒音がやや大きいことが欠点とされています。濃縮器は重量が重く、購入費が高い欠点がありますが、保険適用の場合は病院から借入できますし、またリースで業者からも借りられます(図16.17)。

 

 

 

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