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酸素吸入の理解と適用 在宅酸素療法のよりよい実践のために

 事業名 保健医療に関する教育及び調査研究
 団体名 ライフ・プランニング・センター 注目度注目度5


 

いますので、酸素流量を0.5〜1lくらい流したのでは全然受け付けず、Pao2が30〜40?Hgあるいはそれ以下ということになってしまって生命が危なくなることがあります。そこで1分間に3lとか5lとか流してみます。一般には6l/分とすると呼気時に抵抗がかかって苦しさを増す患者もいます。そのくらいにしてもPao2が上がらなくなれば、酸素テントを加えるとか、人工的にレスピレーターによって圧をかけつつ吸入O2を高濃度で与えます。そのようにして、できるだけPao2を正常値になるよう工夫するわけです。たとえば鼻カテーテルを1分間に6lくらい流すと大体44%の酸素濃度です。それでも間質性肺炎の高度の障害の時にはPao2がなかなか上がりません。また、レスピレーターを接続するときには100%のものをそのまま使うこともありますが、それでは肺胞を傷害しやすいので、なるべくO2は70%くらいにします。すなわち、疾患とその状態によっても酸素の使い方が違うということを理解してください。

 

4)貧血患者と酸素吸入
酸素は赤血球中のヘモグロビン(Hb)によって運ばれます。すなわち酸素Hbが組織で酸素を失い、還元Hbになることがヘモグロビンの役目です。一般に静脈血の紫色は還元Hbの量によります。血中のHb量は15g/dlが正常ですが、そのなかで還元Hbが5g/dl以上だとチアノーゼが現れます。貧血の患者はHbの絶対量が減少しているので、当然還元Hbも少なく、貧血が出にくいのです。
さて、Hbが少ないと酸素の取り入れの容量が少ないので、酸素吸入をしても効果がでません。動脈血の酸素飽和度Sao2はHb量に対応する酸素の結合に関係していますので、O2吸入でSao2が100%近くなり、Pao2も100?Hg近くになっていたとしても、Hb量が少なければ血流中の酸素の絶対量(O2容量:Co2)は少ないということです。極端にいうとPao2100mmHg,Sao2が100%あってもHbが5g/dlほどの貧血があれば呼吸困難は起こる、これは酸素吸入しても治らない、輸血でHbを増すほかはないということです(図11)。

 

 

 

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