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低換気……による肺胞気Po2の低下や拡散、シャントによる影響が組織Po2に及ぼす影響がわかる(酸素瀑布図ともいう)(WestJ.B.を一部変更)

図1.空気から組織へのO2輪送を示す

 

成されることになります。しかし正常でも10?Hg以内の差は生ずるとされています(それは後述します)。そして血流がだんだんと組織のほうにいき、組織の細胞のミトコンドリアまで達するわけですが、組織では大体酸素分圧は20〜30?Hgになります。この図を酸素濠布(oxygenfall)とも呼びます。
さて、このような状態の中で、もし換気量が極端に少なかったりして換気が悪く(低換気)、吸入気そのものの酸素分圧は150?Hgあったとしても、肺胞にいたる酸素分圧が低くなり、図1の点線で示すように、たとえば60?Hgになっていたりします。そして毛細管に移行する酸素分圧も動脈血のそれも落ちてきてしまいますから、組織に達する酸素も落ちてきてしまいます。あまり落ちると組織の死を招きます。
では、このような低換気のほかに低酸素血の状態はどうして起こるの

 

 

 

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