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2 高齢社会に対する市民意識と市民のニーズ
最初に、先に述べた平成8年度広島市が実施した「市民アンケート調査」と同じく総合計画の改定にあたり実施した「市民等意見募集事業」の中から、高齢社会に対する市民意識と市民ニーズの概要を見てみることとする。
(1)市民アンケート調査に見る市民意識
市民アンケート調査は、現在の暮らしぶりや広島市の将来像、まちづくりの方向性等について市民の意識やニーズを把握・分折することを目的として実施したものである。その概要は次のとおりである。
?調査対象者 広島市に在住する20歳以上の男女1万1千人(人口の約1%)を住民基本台帳、外国人登録原票から無作為抽出(平成8年7月31目現在)
?調査期間 平成8年8月26日〜10月4日
?実施方法 郵送発送、郵送回収
?有効回答者数 6、448人(有効回収率58.6%)
調査の中で、高齢社会に関する市民意識が反映された項目を、以下にいくつか選んでみた。
問 あなたは広島市を将来どのような都市にしたいと思いますか。(3つ以内)
1位 保健・医療・福祉が充実した都市(50.3%)
2位 高齢者になっても、いつまでもいきいきと暮らせる都市(39.6%)
問 広島市において都市基盤を整備する際、どれを優先すべきと思いますか。(3つ以内)
1位 老人ホームや、地域福祉センターなどの福祉施設(41.4%)
問 広島市において優先的に取り組む必要があると思う具体的なプロジェクトは何ですか。(3つ以内)
1位 保健・医療・福祉サービスを総合的に提供する体制の整備(50.6%)
問 高齢社会への対応として、どのようなことを優先して実施すればよいと思いますか。(3つ以内)
1位 必要な保健福祉サービスを在宅で受けられるよう、ホームヘルプサービスなどの在宅保健福祉サービスを充実する。(48.6%)
2位 家庭で生活することが困難な高齢者のための老人ホームなどの施設の整備を進める。(38.8%)
3位 年金や介護費用の社会的支援制度の充実を図る。(30.8%)
(2)市民等意見募集事業に寄せられた意見・提案
市民等意見募集事業は、新しい広島市基本計画の目標年次である2010年のまちづくりについて、市民等からの積極的な意見や提案を求めることを目的として実施したものである。郵送、ファックス、電子メール等のメディアを通じて募集を行った自由意見及び年代や職業といった属性別に実施したグループ討論において出された意見・提案の中から、高齢社会への対応に関するものの概要をまとめると、次のようになる。
?高齢者の生きがいづくり、社会参加の促進
ア「健康」「余暇」「生涯学習」についての情報や施設(例えば美術館、カルチャーセンタ

 

 

 

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