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4 いきいきと活躍する高齢者
(1)現状と問題点
高齢化の進行にともない、高齢者が多様なライフスタイルを選択し、個性や能力を生かして生活することできる社会を実現することが求められている。
特に、「働く」ことに対する高齢者のニーズは高く、都の「高齢者の就業意識調査」によると、55歳以上の都民のうち、働きたいという意向のある人は78.2%にのぼっている。
働く意欲と能力のある高齢者が社会の担い手として、いきいきと働き続けることは、高齢者自身の生活の安定や生きがいという面からも、社会の活力を維持するという面からも、とても重要である。これからは、高齢者の多様な働き方が可能なしくみをつくり、高齢社会を高齢者自身が支えていけるようにすることが必要である。
 
(2)施策の方向
?高齢者の雇用・就業機会拡大への総合的な取組み
働く意欲と能力のある高齢者が、社会の担い手としていきいきと働き続けられるように各種施策を総合的に展開していく。
i 継続雇用の推進
高齢者の雇用・就業機会の拡大を図るため、定年後も希望により働き続けられる社会のしくみづくりを進める必要がある。
そこで、平成10(1998)年に義務化される60歳定年制(高齢者等の雇用の安定に関する法律)に関して、事業主に対する制度定着を進めるための取組みを強化するとともに、定年後も働く希望をもつ高齢者が働き続けられるよう継続雇用(勤務延長や再雇用など)の導入に関し事業主に対する普及指導等をより充実させていく。
ii シニアワーク東京(干代田区飯田橋)における高齢者の雇用・就業機会拡大への取組み
高齢者に対する職業紹介や職業選択に関する相談、事業主に対する高齢者の活用や高齢者が働きやすい職場環境の整備に関する相談などの取組みをシニアワーク東京を拠点として推進する(図表2)。
また、中小企業団体等と協力して高齢者向け職業能力開発の講習内容を開発することにより、受講後の就業へと結び付ける取組みの充実を図る。

 

 

 

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