
ものがたり
とてもけちで頑固、嫌われ者の老人スクルージ。楽しいはずのクリスマスも彼にとっては苦痛でしかありません。街を行く楽しげな人たちを見るだけでも嫌で嫌でたまりません。
自分の経営する事務所の職員のボブが「家族とクリスマスを祝うために休みたい」と云っているのも面白くありません。「ばかばかしい」とひとり毒づいています。
さて、クリスマス・イブの夜、そんなスクルージはかつての仕事の相棒、7年も前に死んだマーレイの霊に出会います。マーレイの霊は全身鎖だらけ。その鎖はスクルージと同じように強欲な生活を送っていたマーレイが、死んだ後に受けた罰です。
死んだ後も安息が得られないと嘆くマーレイはスクルージに「お前の鎖は私のよりももっと長く重い」と云います。そして「だがお前にはまだチャンスがある」とも。
そうです。そのクリスマス・イブがスクルージが生きているうちに自分に巻きついている鎖を解くための、最後のチャンスだったのです。そしてその夜、スクルージのもとを3人の精霊、昔と今と未来の精霊が訪ねることになります…。
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