我が国の安全標識に関する規格としては、基本規格としてJIS Z 9101「安全色及び安全標識」がある。しかしながら、一般の工業製品に対する製品別の規格はなく、通産省の指針「消費生活用製品の警告表示のあり方について」や、業界別に作成された「船用ディーゼル機関の警告表示に関する指針」(JMS 0070 など)によっているのが実態である。
一方、国際規格としては、基本規格の ISO 3864 “Safety colours and safety signs”があり、製品別規格として、ISO 9244“Earth−moving machinery−Safety signs and hazard pictorials−General principles”やISO 11684−Tractors, machinery for agriculture and forestry, Powered lawn and garden equipment−Safety signs and hazard Pictorials−General Principies”などがある。但しこれらの製品別規格は、IS0 3864と完全には整合化はなされていない。
また、米国の国家規格 ANSI Z 535.4は、従来から一般的に使用されてきた。これらの事情を考慮して、この規格は次の方針に基づいて作成する。
(2)IS0 9244…記号は△、△内の色は“黄”。IS0 3864に準じているが、上記の不備を補完するため、危険、警告、注意の区分をシグナル区画の色(赤、黄赤、黄…ANSI Z 535.4に準ずる。)で識別し、分かり易くしている。ただ、シグナル区画がない場合は、△内は“黄”のままで、標識の外縁の色で識別しており、分かりづらい。