
である。従って、書いてあるとおりに実行すれば、安全に製品を使用できるものでなければならない。また、安全に関する事項は全て盛り込み、かつ製品の性能・機能に関する事項よりも目立つようにしなければならない。(安全性に関する全ての情報を使用者に分かりやすく、正確に伝えることが必要である。安全関連事項が他と変わらぬ文体で書かれていてはあまり効果がない。)そして、据付、運転操作、保守点検などに関する全ての取扱説明が、使用者の立場に立った分かりやすいものでなければならない。(適切なイラストや写真を挿入することは不可欠であるが、説明図などが現物と違っていてはならない。)
(2)取扱説明書の構成
PL対策の観点から望ましい取扱説明書の構成は、安全の強調(警告・指示)、機能などの説明、操作・指示の時系列的な配列、その他、という順番になる。
?表紙
「取扱説明書」と大きく表示し、「安全のために事前に熟読、理解せよ」、「手元に保管せよ」といった内容の注意に加えて、「製品名称、型式」及び「会社名・住所・電話番号」を記載する。
?安全上の注意(もしくは「安全にご使用いただくために」)
使用者に取扱説明書を最初から最後まで熟読させることはそう簡単なことではない。(多くのユーザーは、最初の部分のみに目を通し、機械が順調に作動したら、それ以降、取扱説明書の内容への関心を失ってしまうと言われている。)
従って、読み手の目につきやすい表紙の見返し又は冒頭(数ページ)に安全上どうしても守って欲しい重要項目をコンパクトにまとめて記載することが必要である。(ここに記された情報については本文中に繰り返し記載することになる。)
単なる故障や機能・性能上の問題に関する注意事項については、この部分には記載せずに本文中に必要に応じて記載する。
?目次
目次は、知りたい事項を探すためのみならず取扱説明書の構成を理解するためにも重要である。従って、取扱説明書全体がごく短い場合を除いて参照しやすいように目次を付ける必要がある。
?全体説明、各部名称など
正面図、側面図、平面図など分かりやすいイラストを使用して全体像を説明し、併せて製品の目的、用途及び用途制限、構成、機能、主要諸元、要目などを記載する。
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