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試験要約

 

 被験物質AcidRed52の遺伝子突然変異誘発性の有無を微生物を用いて検索した。先ず、溶媒(精製水)に溶解した被験物質(被験液)について、濃度設定試験により試験菌株に対する生育阻害の有無を調べ、被験液の濃度範囲を決定した後、同一濃度で2回の本試験を実施した。試験菌株としては塩基対置換型(TA100,TA1535,WP2uvrA)、フレームシフト型(TA98,TA1537)の5菌を用いた。試験はプレート法により、直接法(-S9mix)と代謝活性化法(+S9mix)について行った。また、被験液濃度は、0.156〜5mg/100μl(プレート)の範囲とした。

 結果の判定基準は、復帰コロニー数が、被験液濃度の上昇とともに増加する用量-反応関係を認め、さらに、陰性対照(精製水)の復帰コロニー数のほぼ2倍以上を示す場合を陽性(+)、1.5倍から2倍を疑陽性(±)、1.5倍以下を陰性(-)とした。

 1回目および2回目の本試験の結果、TA100,TA1535,WP2uvrA,TA98およびTA1537菌株の直接法と代謝活性化法の各試験条件において、それぞれの被験液濃度における復帰コロニー数が陰性対照の1.5倍以下を示した。よって本試験では「陰性」と判定した。

 

 

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