3.2.2 代謝活性化法(+S9mix)
滅菌された試験管に被験液0.1mlを取り、これにS9mixを0.5ml入れた。以降の手順は3.2.1項の直接法と同様である。
3.3 試験回数
本試験は同一濃度で2回実施した。
3.4 観察および結果の判定
復帰突然変異により生じたコロニー数の計測は、被験液はすべて目視で行い、陽性対照はコロニーカウンター(東洋測器(株)、CA−7型)で行った。この測定値が、被験液濃度の増加とともに増加する用量一反応関係を認め、さらに、陰性対照の測定値のほぼ2倍以上になる場合を陽性(+)、1.5倍から2倍を疑陽性(±)、1.5倍以下を陰性(-)と判定した。
ただし、データ解析には統計学的手法を用いなかった。
4. 試験結果
4.1 濃度設定試験
3.1.1項の(1)に記載した被験液を用い、3.2項の手順にて行った濃度設定試験結果および陽性対照試験結果を表1および表2に示す。この結果より、各菌株のS9mix有無に生育阻害が発現する最低濃度を求めたが、本試験では、各試験条件とも生育阻害は発現しなかった。よって、SOP/AME/019により本試験の最高濃度は5mg/プレートとし、以下、公比2で6濃度(3.1.1項の(2))を設定した。
4.2 1回目本試験
3.1.1項の(2)に記載した被験液濃度にて行った1回目本試験の結果を表3と表4に示す。また、表3の各濃度の復帰コロニー数を陰性対照の復帰コロニー数で割った数値を表5に示す。各試験菌株のS9mixの有無ごとの被験液濃度と復帰コロニー数の関係を図1〜図5(2回目本試験結果も含む)に示す。
表5より、TA1535菌株の直接法に対して、被験液濃度0.313,2.5および5mlプレートで復帰コロニー数が陰性対照の1.8倍、1.6倍および1.7倍に増加した。また、代謝活性化法では、0.313mg/プレートで復帰コロニー数が陰性対照の1.6倍に増加した。しかし、用量一反応関係は認められなかった。TA1537菌株の直接法では、被験液濃度1.25mg/プレートのみ復帰コロニー数が陰性対照の1.6倍に増加したが用量-反応関係は認められなかった。その他の菌株TAlOO,WP2uvrAおよびTA98の直接法と代謝活性化法およびTA1537の